頬の『深いしわ』や『たるみ』、フェイスラインや首のたるみなどを解消したい場合に、高周波や超音波による肌の引き締め治療や、糸によるリフトアップ治療では、残念ながら根本的な改善は難しいと考えます。『たるみ』を根本的に解消するためには、頬のSMAS(スマス;表情筋の筋膜)を引き上げ、余った皮膚を取り除く必要があります。手術に抵抗がある方や予算面で厳しいなどの場合にハードルは高くなりますが、たるみ治療の選択肢として「フェイスリフト」は効果的な治療法です。
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Before |
After (1カ月半) |
After (2カ月半) |
治療内容
50代女性のフェイスリフト(SMAS法)
顔のたるみが引き上がり、シャープなフェイスラインになりました。
※before & afterの画像は、参考画像であり効果や満足度は症例により異なりますのでご了承下さい
◆リスク・副作用・合併症
内出血、腫脹、左右差、感染、後戻り、頭痛、顔面神経麻痺、もみあげの後退、毛根の損傷、脱毛症、傷の哆開(しかい;傷が開く)、瘢痕形成(傷の肥厚や陥凹など傷跡が目立つ可能性がある)、瘢痕拘縮(引きつれ)、真皮縫合糸(中縫いの糸)が出てくることがある、縫合糸膿瘍、ドッグイヤー(傷の両端が盛り上がる)、耳垂の感覚鈍磨、耳珠・耳垂の変形、テープかぶれ、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。
フェイスリフト SMAS法 | ¥1,000,000 |
※手術の費用の中には、手術料金・麻酔料金・投薬料金・術後処置料金・再検診料金等含まれております。
お見積もり以上の請求などは一切ございませんのでご安心下さい。
※年齢・引き上げる程度によって料金に変動があります。カウンセリング時に必ずお見積書をお出ししております。
フェイスリフトSMAS法の概要
適応
日本人をはじめとするアジア人は、皮膚が厚く伸縮性が乏しいため、欧米人に比べ老けにくい(たるみにくい)と言われています。そのため年齢を重ね、たるみが出てきた場合に、フェイスリフトSMAS法を行っても、欧米人ほど劇的な変化は望めない場合があります。また、フェイスリフトには劇的な効果を狙ったリガメント法など多数の術式がありますが、やはり他の老化部分とのバランスが崩れ、不自然になります。つまり「年齢より5歳程度若く見える引き上げ」が一番無難だと考え、手術を行っています。フェイスリフトSMAS法は比較的年齢が高く、肌の張りが乏しい、深いしわやたるみが目立つ場合に良い適応です。

加齢による変化
- ■肌の張りが乏しい、張りがなくなった
- ■頬、フェイスライン、首もとのたるみが目立つ
- ■深いほうれい線
- ■マリオネットライン(口もとから下顎にかけてでてくるしわ;腹話術の人形の口もと)の出現
二次的なたるみ
- ■急に痩せて生じたたるみ、ダイエットで生じたたるみ
- ■エラボトックスの打ち過ぎによるたるみ
- ■頬や顎の脂肪吸引やバッカルファット除去後のたるみ
- ■下顎の骨切術(エラ削り)、頬骨の骨切術後に生じた皮膚のたるみ
その他
- ■急に痩せて生じたたるみ、ダイエットで生じたたるみ
- ■エラボトックスの打ち過ぎによるたるみ
- ■頬や顎の脂肪吸引やバッカルファット除去後のたるみ
- ■下顎の骨切術(エラ削り)、頬骨の骨切術後に生じた皮膚のたるみ
フェイスリフトの種類について
たるみの程度によって、ミニリフト、ミドルリフト、フェイスリフトが適応になります。3種類ともSMASを引き上げますが、剥離・切開範囲が異なります。
範囲の違いについては右画像の一覧をご参照ください。(クリックで拡大)
「手術は嫌…」切らない、たるみ予防治療もあります
たるみが気になってきたけれど手術に抵抗がある場合や、たるみの予防、肌の引き締めを希望される場合に、高周波治療(テノール)をおこなっています。
フェイスリフトSMAS法の方法・手順

切開線のデザインは、側頭部~耳前部~耳垂~耳垂後部へと連続した曲線にします。耳垂部と耳介後面は傷のひきつれ(拘縮;こうしゅく)予防のためにCカーブにします。皮下剥離範囲のデザインは耳前部を中心に切開部より4横指とします。手術は局所麻酔で行います。デザインどおりに切開し、皮下(SMAS上)を剥離します。
SMASectomy(SMASをlasy S状に切除する)を行った後、ベッドを起こし引き上げ具合を確認してもらいます。問題なければ余った皮膚を切除し縫合します。抜糸は7日目で行います。
傷跡の経過
■経過①
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施術後1カ月半 |
施術後10カ月後 |
施術後13カ月後 |
施術後1カ月半で傷はまだ赤いですが、1年経過するとほとんど目立たなくなっています。
■経過②
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施術後1カ月半 |
3カ月後 |
施術後1カ月半で傷はまだ赤いですが、この症例の場合は3カ月経過するとほとんど目立たなくなりました。
※傷はなくなることはありません。個人差はありますが、次第に目立たなくなっていきます。

手術当日はイラストのようにV字型にテープで固定します。これは非常に重要で剥離し引き上げた皮膚をSMASと瘢痕性に癒着させて固定する目的があります。
※術後1カ月まではV字型に固定し、術後3~6カ月間は耳前部のみテープで固定します。

夜間のみクリニックで販売しているフェイスマスクを装着してもらいます。術後2~3日間は、入浴・飲酒・激しい運動などの血液循環が良くなることは避けて下さい。
※翌日からシャワーは可能ですが、防水テープやシャワーキャップなどを使用して傷が濡れないように工夫して下さい。
- たるみ治療のフェイスリフト(SMAS法)と他の施術の違いは?
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各治療を比較しました。
高周波・超音波治療
○メニューあり糸によるリフトアップ
×メニューなしミニリフト(SMAS法)
○メニューありフェイスリフト(SMAS法)
○メニューあり適応 肌の引き締め
たるみ予防・頬
・フェイスライン
・首のたるみ
・深いほうれい線
(マリオネットライン・ブルドック変形)・フェイスライン
・首のたるみ
・老化予防・頬
・フェイスライン
・首のたるみ
・深いほうれい線
(マリオネットライン・ブルドック変形)麻酔 麻酔をしない。
もしくは照射部全体に麻酔クリームを塗布針の刺入部・糸を挿入する範囲に局所麻酔を行う 切開部・剥離範囲に局所麻酔を行う 切開部・剥離範囲に局所麻酔を行う 痛み 麻酔時 細い針(27G)で挿入するが多少の痛みは伴う 細い針(27G)で挿入するが多少の痛みは伴う 細い針(27G)で挿入するが多少の痛みは伴う 施術中 器機の種類、強さにより痛みを感じる場合あり。その程度は個人差あり 施術中の痛みはなし。
麻酔の持続時間は個人差がある。持続時間が短い場合は局所麻酔を追加しコントロールする施術中の痛みはなし。
麻酔の持続時間は個人差がある。持続時間が短い場合は局所麻酔を追加しコントロールする施術中の痛みはなし。
麻酔の持続時間は個人差がある。持続時間が短い場合は局所麻酔を追加しコントロールする施術後 器機の種類、強さにより痛みがある場合があり。その程度は個人差による。鎮痛剤を使用する必要はないレベル 当日の痛みはあるが、その程度は個人差あり。
鎮痛剤で抑えられる程度の痛み当日の痛みはあるが、その程度は個人差あり。
鎮痛剤で抑えられる程度の痛み当日の痛みはあるが、その程度は個人差あり。
鎮痛剤で抑えられる程度の痛み施術時間 30分~
部位や治療の種類により変わります。1時間程度(各施設による) 1時間30分~2時間 2時間30分~3時間 腫れ ほとんどなし
(個人差あり)腫れる可能性がある。
手術と違いブラインド操作となり止血ができないため剥離範囲が少ないため、ほとんど腫れない 多少腫れる場合あり。
止血を徹底することで予防できる。フェイスラインがシャープになるために相対的に腫れたようにみえる(個人差あり)内出血 赤みは生じるが内出血はほぼなし
(個人差あり)内出血の可能性がある。
手術と違いブラインド操作となり止血ができないため内出血が生じる場合は重力の影響で両サイドの頚部にでやすい 内出血が生じる場合は、目尻 耳前部、また重力の影響で両サイドの頸部にでやすい(個人差あり) 傷跡 なし 傷は針の刺入部だけ。糸を挿入する層が浅すぎると皮膚表面に陥凹が生じる 傷の長さは短い。耳前部~耳垂後面にかけて。
個人差はあるが傷跡は目立たなくなる(約3~6カ月)傷の長さは長い。こめかみ~耳前部~耳垂後面にかけて。
個人差はあるが傷跡は目立たなくなる(約3~6カ月)術後ケア 洗顔、入浴、化粧は当日から可能。
保湿、日焼け予防をする
各施設に準ずる ■抜糸まで
創傷被覆材(カラヤ)とマイクロポアテープ(3M)固定
※毎日交換。必要があれば夜間のみフェイスリフトマスク装着
■抜糸後~術後1カ月
耳前部~耳垂後面にマイクロポアテープ(3M)固定
■術後1カ月~6カ月
耳前部のみマイクロポアテープ(3M)固定
※3日に1回交換■抜糸まで
創傷被覆材(カラヤ)とマイクロポアテープ(3M)固定
※毎日交換。夜間のみフェイスリフトマスク装着
■抜糸後術後1カ月
耳前部~耳垂後面にマイクロポアテープ(3M)固定
■術後1カ月~6カ月
耳前部のみマイクロポアテープ(3M)固定
※3日に1回交換効果・満足度 肌の引き締めを目的に行う場合は効果的。あくまで肌の引き締めなので、たるんだ皮膚自体はなくならない。過剰な期待は禁物。 高周波・超音波に比べるとリフトアップ効果は実感しやすい。皮膚切除やSMASectomyを行わないので根本的なたるみの改善は難しい。過剰な期待は禁物。 皮膚切除やSMASectomyを行うために、たるみの根本的な改善が期待できる。たるみ治療としての満足度は実感しやすい。 皮膚切除やSMASectomyを行うために、たるみの根本的な改善が期待できる。たるみ治療としての満足度は実感しやすい。 治療回数 ある程度効果を維持させるには定期的な照射が必要とされるが回数は本人の満足度次第。
※当院では効果を実感し、本人が希望すれば2回目を行う。効果は数ヶ月~1、2年と報告されている。後戻りを予防する場合は定期的な糸の挿入が必要になる 一般的に1回で終了
※加齢と共にたるみが生じてくれば同じ切開線から手術は可能一般的に1回で終了
※加齢と共にたるみが生じてくれば同じ切開線から手術は可能価格
(税込)高周波;1回¥24,000前後
超音波(HIFU);1回¥200,000前後
※エステと医療機関では器機・効果は異なる1本;¥30,000~¥50,000
糸を左右の頬に各2~6本挿入するために挿入する本数によって価格は大きく変動する。
※糸の種類にもよる。吸収される糸の他に吸収されないものもある参考:当院価格
一律¥400,000
※局所麻酔代・内服代・その後の検診代含む参考:当院価格
¥1,000,000
(たるみの程度による)
※局所麻酔代・内服代・その後の検診代含む※当院では、引き締め治療は高周波(テノール)を使用しています。
また、超音波(ウルトラアクセント)による痩身治療を行っています。
※当院では糸によるリフトアップ治療は行っていません。理由は“後戻りしやすい”、“糸で引き上げても余った皮膚はどこにもいかない”という院長の考えがあるからです。
余った皮膚はどこにもいかない
よく「糸のリフトアップでたるみは取れますか」と質問されます。糸によるリフトアップはコツがあり、慣れている医師が行うと引き締まります。“引き締まる” と “たるみが取れる” とは似て非なるものです。糸で引き上げ過ぎると、引き上がった皮膚は無くなる訳ではなく、どこかで余ってしまいます。つまり、余った皮膚は取り除く必要があります。ヒルズ美容クリニックでは、たるみがあるけれど手術に抵抗がある場合は高周波治療で肌の引き締めを行い、より効果的にたるみを取りたい場合で、手術を決断された方には、SMAS法によるミニリフトやフェイスリフトを行っています。
エラ削り・脂肪吸引・バッカルファット除去・エラボトックスを行うと皮膚はどうなるか
人間の顔は皮膚・脂肪・筋肉・骨で構成されています。皮膚の表面積は変わらないために、皮膚の下の組織が少なくなれば、皮膚はたるみます。言いかえるとプロレスラーのマスクが皮膚だとします。大きな顔のレスラーのマスクを小さな顔のレスラーがかぶるとどうなるか!?…ブカブカですよね。もちろんマスクが小さな顔にあわせて縮むわけではありません。つまり、皮膚・脂肪・筋肉・骨が一塊に小さくならなければ、どこかにひずみが生じるわけです。ではそれぞれの施術がどのように影響するのか下記に示します。
◆エラ削りでは土台を削るために皮膚はたるむ可能性があります。
◆脂肪吸引やバッカルファット除去では、特に顔の脂肪吸引では瘢痕性に癒着するとはいえ、膨らみが減るので皮膚がたるむ可能性はあります。
◆エラボトックスの“打ち過ぎ”は、咬筋の廃用性萎縮を引き起こし筋肉は痩せ、皮膚がたるむ可能性はあります。

内出血、腫脹、左右差、感染、後戻り、頭痛、顔面神経麻痺、もみあげの後退、毛根の損傷、脱毛症、傷の哆開(しかい;傷が開く)、 瘢痕形成(傷の肥厚や陥凹など傷跡が目立つ可能性がある)、瘢痕拘縮(引きつれ)、真皮縫合糸(中縫いの糸)が出てくることがある、縫合糸膿瘍、 ドッグイヤー(傷の両端が盛り上がる)、耳垂の感覚鈍磨、耳珠・耳垂の変形、テープかぶれ、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。